部材車載部品メーカー K社 技術開発部
従来素材の機能性を維持しつつ、さらなる軽量化を実現したい
高級車にふさわしい意匠性もクリアした新素材の実力とは?
売れ筋のSUV車用フロアマット・ラゲッジマットについて、軽量化の依頼が入った。
課題
軽量化と耐摩耗性、デザイン性の両立は可能か?
K社は、SUVや大型車用のフロアマット・ラゲッジマットの製造および販売をおこなっています。以前ラゲッジマットを手掛けたSUV車が、次回モデルチェンジでHV化されることが決まったため、技術開発部の責任者A氏らは、発注元からの要望である軽量化に頭を悩ませていました。
「マットにはゴムや樹脂系、オレフィン系エラストマーなどの素材を使用していますが、従来品と同等のスリップ防止機能を保持した上で、軽量化を求められました。さらに、高級モデル車向けに木目調などの表面加工をして欲しいと言われたのです」(A氏)
このSUV車は非常に人気が高かかったため、次期モデルのデザインも洗練されたものでした。車体のデザインにマッチした革目シボや木目調の意匠性を確保するべく、A氏は試行錯誤を続けます。
加飾印刷などを試したものの、耐磨耗性においてさらなる向上が必要でした。しかし、機能性・意匠性と軽量化を同時に実現できる方法が見つからず、技術開発部は為す術を失いかけていました。
課題のポイント
SUV車に使う部材の軽量化を実現したい
従来と同等のスリップ防止機能を保持したい
高級車にふさわしい意匠性を付与したい
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