ウェアラブル電極の不満を解消!「あったらいいな」を開発

コロナ禍での需要を受け、昨今ますます注目されている遠隔医療。通院が難しい患者様や、不整脈のような症状が出てから心電図を測る場合には、機器を装着したままリアルタイムで測定することが重要となります。
リアルタイムでモニタリングを行うセンシングデバイスのように、長時間体に密着させる必要がある機器には、

  • 適度な粘着力で機器が肌から脱落しない

  • 長時間貼り付けても肌がカブレない

という条件が必須でした。

そこで積水化成品では、ウェアラブル電極に使用できるゲルを開発しました。

ウェアラブル電極センシング用途(テクノゲル® LSグレード)

「テクノゲルLSグレード」には、他の品種にない特性があります。それは耐湿性です。
ゲルを長時間貼り付けると発汗などで装着部周辺が高湿度となり、ゲルが膨潤してはがれてしまうという声が利用者から多く上がっていました。
これに応えるべく、積水化成品は高湿度な環境下でも使用できるゲルをご用意しました。
通常のゲルに比べ、LSグレードは高湿度環境でも膨潤せずに粘着力を維持することができ、導電性を付与することで心電図などの電気的センシングも可能です。

図1:40℃90%RH 環境下に静置したLSグレードの物性評価結果

図1:40℃90%RH 環境下に静置したLSグレードの物性評価結果

サンプルもご用意していますので、お気軽にお問い合わせください。実際に触って、その違いを実感していただけます。

ウェアラブル電気刺激用途(テクノゲル® LNグレード)

「テクノゲルLNグレード」は、両面で異なる特性を示すゲルです。
ウェアラブル機器を体に固定する際、

  1. 粘着力が強すぎて、肌を痛めてしまう

  2. 粘着力が弱すぎて、機器が肌から脱落してしまう

という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
LNグレードは、粘着力を表裏で変えて異なる特性を持たせることで、このお悩みを解決しました。体に接触する面の粘着力は適度に調整して肌を守り、反対にウェアラブル機器への接触面は粘着力を強めることで、使用時の機器脱落を防ぎます。

図2:LNグレードの90度粘着力測定結果

図2:LNグレードの90度粘着力測定結果

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