雨水貯留

アクアロード®はこうして生まれた【2】

新製品「アクアロード」の開発に着手

積水化成品では、一般道路下にも適用可能なプラスチック製貯留材「アクアロード」の開発に着手しました。

しかしこの「アクアロード」を実際に発売するまでに、ある障壁が立ちはだかったのです。

当初は委員の半数が懐疑的。新たな技術が認められるまで

一般道路に係る新たな材料や開発技術が一般的に認められるには、建設技術審査証明を取得する必要があります。ところが、建設技術審査証明委員会において約半数の委員が、高分子素材を道路直下で使うことに対し否定的な意見を持っていました。

生活者の重要なインフラである道路建設に関わるため、新技術を認めてもらうにはかなりの時間と労力を要しました。

委員会からの指摘事項や耐久試験をクリアすべく、開発メンバーは試行錯誤を重ねていきました。圧縮試験を繰り返しては製品の弱点を見定め、それらを一つひとつ改善する、地道な積み重ねによって、プラスチック製貯留材の長所である高い空隙率を維持しながらも、一般道路下でも使える強度・耐久性を兼ね備えた製品が完成したのです。

指摘事項や耐久試験をクリアすることで、ようやく「アクアロード」に対する理解が深まり、賛同の声が増えはじめました。

2年超にわたる努力の末、開発メンバーは2011年に建設技術審査証明を取得し、「アクアロード」は一般道路下に設置が可能となりました。

※建設技術審査証明(土木系材料・製品・技術、道路保全技術) 建技審証 第1012号 一般財団法人 土木研究センター

現状の課題を解決するべく、研究開発を続けていく

当初は都市部の冠水対策のために開発された「アクアロード」でしたが、都市だけではなく、十分に整備されておらず、下水設備もないような地方の道路などでも導入されています。冠水被害を受けるのは、都市部だけではないのです。

積水化成品はこれからも、EDO-EPS工法、「アクアロード」に続き、現状、課題のあるところに手が届く製品の開発に取り組み、人々が安全・安心な生活を送れる環境づくりを目指していきます。

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