ポリマー化学品メーカー M社 開発部
VOCやPFASの回収ニーズに対応すべく、最適な微細孔設計を実現したい…
素材本来の特性を損なわずに、細孔径の形状をコントロールできた理由とは

化学品メーカーM社の開発部では、近年増加するVOC(揮発性有機化合物)やPFAS(パーフルオロアルキル物質)などの回収ニーズに対応するため、活性炭素材の開発に力を入れていた。しかし、それぞれに最適な微細孔設計が求められるなど、開発は容易ではなかった。
課題
最適な細孔径の設計・制御に取り組むも、既存の方法では限界を感じ…
VOCやPFASの回収効率を上げるために、微細孔の設計が要となることは明らかでしたが、試行錯誤を繰り返しても思うような結果が得られず、開発チーム全体が行き詰まっていました。
活性炭の吸着能力は、その微細孔の形状に大きく依存します。効率的な回収を実現するには、VOCやPFASの種類・濃度に応じて、最適な細孔径を持つ活性炭を選択・設計することが不可欠です。そのため開発部では、最適な細孔径を設計・制御することが喫緊の課題となっていました。
細孔径のコントロールに向けて、添加剤を使った製造プロセスの改良に取り組みましたが、一部の添加剤が吸着能力を低下させるなど、逆効果となるケースも見受けられたほか、多様な添加剤を使用して製造プロセスを複雑化することで、コスト増加や歩留まりの低下が生じてしまいました。
開発部のT氏は、こう振り返ります。
「細孔径をコントロールするためにさまざまな添加剤を試しましたが、結果は思わしくなく、コストだけがかさむ状況でした。技術的な限界を感じ、突破口を探さなければと焦りを感じていました」(T氏)
既存の方法では限界があると考えた開発部では、より効率的で安定的な微細孔径の制御技術の導入が不可欠だと考え、新たなソリューションを模索しました。
課題のポイント
対象となるVOC/PFASの種類や濃度に応じた最適な細孔径の選定が必要
添加剤を使った改良を試すが、吸着能力を低下させるなど逆効果となるケースも
既存の方法では、微細孔径の安定性や歩留まりの向上に限界があった
