梱包・物流化粧品メーカー T社 戦略企画室

化粧品メーカーとして、環境問題への積極的な取り組みをアピールしたい…
関係各社との連携でサプライチェーンにおける廃棄物とCO2排出量の削減を実現

環境問題への取り組みを積極的に展開している化粧品メーカーのT社。企業のブランドイメージ戦略を考える戦略企画室では、サプライチェーンにおける廃棄物とCO2排出量の削減策を検討していたが、序盤から大きな課題に直面していた。

課題

梱包資材を減らしたい!しかしリサイクルへの道は遠く…

戦略企画室が目を付けたのは、工程間の搬送時に使われる梱包材です。T社では半製品などの工程間搬送において、段ボール箱に加えて製品を箱の中で固定するポリエチレン製トレーや緩衝材を使用しており、これらは自社工場や取引先の協力工場で廃棄されていました。

そこで、梱包材の廃棄および焼却時のCO2排出量を低減するため、リターナブルな通い箱への変更が検討されましたが、製造現場からの反対を受けて却下されてしまいます。

「化粧品という商品のイメージ上、工程間とはいえ何度も同じ通い箱を使うことに抵抗がありました。また、商品が頻繁に入れ替わるため、その都度ぴったりのトレーを作り直す必要があり、断念せざるを得ませんでした」
戦略企画室の環境対策プロジェクトリーダーB氏は、当時の事情をこう振り返ります。

「そこで、取引先や物流会社に協力してもらい、使用済みの梱包材を回収し、リサイクルできないかと考えました。しかし、段ボール箱については当時リサイクルが可能でしたが、ポリエチレン製の梱包材を再資源化することは困難でした」(B氏)

B氏とプロジェクトメンバーは、ポリエチレンのリサイクルという難題を克服する方法を模索しましたが、なかなか妙案に辿り着くことができず、プロジェクトは停滞してしまいました。

課題のポイント

  • 工程間搬送に使われる梱包材の廃棄物を減らしたい

  • リターナブルな通い箱は、商品イメージへの抵抗や頻繁な内容物の変更により断念

  • 使用済み梱包材をリサイクルしたいが、ポリエチレン製品の再資源化は困難

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