雨水貯留住宅デベロッパー B社 設計開発部

販売戸数を減らさず、管理コストも抑えたい
効率的な宅地造成を可能にした「道路下貯留」の方法とは?

駅から徒歩5分の人気エリア。この土地の宅地造成を請け負うことになったB社は、敷地をどう有効活用するか、検討を進めていた。

課題

調整池の設置が不可欠だが、従来の方法では上手く対応できず…

今回、B社が請け負った宅地造成の条件の中には、調整池を設置することが盛り込まれていました。そこで設計開発部のS氏たちは、過去の経験からいくつかの対応策を検討しますが、すぐに行き詰ってしまいます。

「まず、私たちは宅地等の開発に伴う基準に従って調整池を設置することを考えました。しかし、それでは単純に販売戸数が減ってしまう上に、完成した後の管理も煩雑になることが予測されます。また、景観の悪化や安全面への懸念も拭い切れませんでした」(S氏)

次に設計開発部が検討したのは、敷地内に公園をつくり、そこで地下貯留を行う方法です。しかし、この場合も調整池をつくる案と同様に、販売戸数が減る、管理が煩雑化するという2つの大きなデメリットがありました。
各戸の地下に調整池を設置する案も検討されましたが、仮にすべての家の地下に調整池をつくったとしても必要な貯留量を満たすことはできず、さらにコストアップになることが分かりました。

「これらの案ではどれも条件を満たすことが難しいため、最終案としてセンター道路下に貯留池を設置する方向で検討することにしました。しかし、我々には道路下貯留を導入した経験がなく、何から手をつければ良いのか分かりませんでした」(S氏)

設計開発部のメンバーが頭を悩ませる中、近隣でマンション建設の話が持ち上がり、S氏らは問題の解決を急がなければなりませんでした。

課題のポイント

  • 調整池をつくると販売戸数が減り、安全面でも懸念が生じる

  • 公園をつくり地下貯留を行うと、管理が煩雑化し手間が掛かる

  • 各戸の地下に調整池を設けると、コストアップとなり、貯留量も不足

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