軽量盛土建設コンサルタント Q社 設計部

バイパス工事予定地の軟弱地盤対策が難航…
リスクを回避し、工事を可能にしたソリューションとは

国道バイパス工事の設計を、国土交通省から請け負うことになったQ社。道路設計を進めていたところ、候補ルートの地盤が軟弱であることが判明し、その改良工事も含めて検討することになった。

課題

想定外の軟弱地盤で工事が難航、最適な改良方法が見つからず…

Q社にはこれまでも、軟弱地盤の改良工事を手掛けた実績が複数あります。そこで採用されたのは、薬剤注入などの固結工法や構造物・補強材の敷設など、時間のかかるものでした。
しかし今回の国道バイパス工事は工期が短く、これまでと同じ方法では間に合わない可能性があり、Q社設計部では工法の選定に頭を悩ませていました。

工事責任者のA氏は、考えられるすべての工法を洗い出し、その可能性を探っていました。
「まずは道路盛土を検討しましたが、土そのものの重量が問題となりました。今回の計画地では、すべり崩壊や地盤沈下が起きたり、反対に周辺の地盤が隆起したりなど、地形変化が生じるリスクをどうしても否定できなかったのです」(A氏)

次にA氏らが検討したのは、盛土に発泡スチロール(EPS)ブロックを使用するEDO-EPS工法で、これは地盤に対する荷重軽減が図れる軽量盛土工法でした。
「私たちに残された手段はEDO-EPS工法でした。ところが、候補地周辺は地下水位の高い土地だったため、置き換え盛土のEPSブロックが浮き上がる可能性があることがわかりました」(A氏)

軟弱地盤を改良するにはどの工法も決定打に欠けており、設計部は最適な改善案にたどり着くことができないまま、時間が過ぎていきました。

課題のポイント

  • 固結工法や構造物、補強材の敷設など、従来の軟弱地盤対策では工期に間に合わない

  • 道路盛土ではすべり崩壊や地盤沈下、周辺地盤の隆起などが発生する可能性があった

  • 軽量盛土工法も、盛土であるEPSブロックの浮き上がりが懸念される

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