雨水貯留地方自治体 P市 道路管理課

次の台風までに冠水対策をしてほしい!
切実なマンション住民の声に応えるべく、短期間で実施できた冠水防止策とは?

ここ数年、全国で台風やゲリラ豪雨による冠水被害が多発している。各地方自治体では注意箇所を中心に、被害を未然に防ぐための対策を急いでいる。

課題

マンション密集エリアで、住民から冠水に対する不安の声が相次ぎ…

P市は、今年の台風によって甚大な冠水被害に見舞われました。なんとか復旧にはこぎつけたものの、台風やゲリラ豪雨は来年もまた発生する可能性があります。そこで道路管理課のA氏は、市内の冠水箇所について詳しい調査を進めていました。
聞き取り調査を行ったところ、特に駅前のマンションが密集しているエリアで、住民から不安や不満の声が多く上がりました。

「これらのエリアでは、エレベーターが停止してしまい、しばらく外出ができなかった住民も多くいたようです。また、道路から地下駐車場に、大量の水が流れ込んでいた場所もあります。幸い大惨事にはなりませんでしたが、人的な被害が出ていたら…と思うとゾッとします」(A氏)

冠水が起こった場所に対して、A氏らはまず、土嚢を積んだり、集水桝の定期的な清掃を行うといった応急処置を施しました。それ以外にも、排水用ポンプの性能を上げてはどうか、というようなアイデアも出されました。しかし、これらの対応はあくまでも応急処置であり、根本的な解決に至るものではありません。そのため住民からは、不安の声やクレームが寄せられ続けたのです。

そこでP市は、冠水被害がひどかったエリアに、コンクリート製の雨水貯留菅や貯留槽を設置することを検討しはじめます。しかし実現するためには本格的な道路工事が必要で、工期を考えると、とても来年の台風シーズンには間に合いません。A氏は何か良い方法はないか、頭を悩ませていました。

課題のポイント

  • 今年の台風により、マンション密集エリアが冠水被害に見舞われた

  • 冠水を防ぐための応急処置案は出たが、根本的解決には至らなかった

  • コンクリート製の雨水貯留槽の設置も検討したが、工事の長期化の懸念が残った

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