部材機械製造業 R社 開発部

風車の大型化・高効率化に求められる軽量かつ頑強な素材が見つからず…
風車ブレードの可能性を拡げた複合素材とは

解決

解決のポイント

  • ST-LAYER®は、CFRPと発泡芯材で構成された、軽量かつ高強度な複合素材

  • 要求品質に応じて、炭素繊維層の積層構成や発泡芯材の設計が可能

CFRP複合発泡成形体が軽量化と高強度を実現

情報収集を進めていたN氏は、過去に見た積水化成品のホームページを思い出し、問い合わせてみることにしました。担当者から詳しく話を聞いたところ、積水化成品が独自に開発した、CFRPと発泡成形体を複合した「ST-LAYER」を提案されました。

「ST-LAYER」は、用途・スペックに合わせたカスタマイズが可能でした。例えば、発泡ビーズをコア材としたBグレードは、同重量のCFRP単体に比べて3倍以上の強度と強靭さがあります。また、硬質発泡体とCFRPを複合したFグレードは、同強度で設計した場合、アルミに比べて60%、鉄に比べて80%の軽量化ができました」(N氏)

早速「ST-LAYER」の検討を始めたN氏は、積水化成品の技術者と設計の打ち合わせを重ね、圧縮試験・引っ張り試験などを経て、風車ブレードの課題をクリアすることができました。

その後、耐候性試験・風洞実験・過回転試験などを実施し、安全性がしっかりと確認された「ST-LAYER」製の風車ブレードは、『一般財団法人 日本海事協会(NK)』が行っている小形風車型式認証(NK認証)を国内メーカーで初めて取得しました。
今後、風力発電は地上設置だけでなく洋上への展開が期待されており、「ST-LAYER」製の風車ブレードの可能性はさらに広がっています。

この課題を解決した製品

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