部材製造業 Y社 研究開発部
顧客の求める多機能性をもつ材料を探して辿り着いた先は…
素材選定から部材設計まで、最適な構造材を豊富なノウハウから提案
今後ますます需要が見込まれるスマートエネルギーシステム。その構築には燃料電池や蓄電池、制御用デバイスが必要不可欠となっている。Y社はそうした製品に使うユニット保護ケースの新規開発プロジェクトを立ち上げ、情報収集を強化していた。
課題
単一素材ではクリアできない、多機能性をもつ材料を探して
プロジェクトのリーダーを務めるB氏は、ユニット保護ケースの材料を探していました。事前に複数の取引先に対して、ケースに求める機能をヒアリングしたところ、各社から挙げられたポイントは、絶縁性・耐熱性・断熱性・緩衝性・軽量性など、非常に多岐にわたるものでした。しかし、Y社にはこれらの機能を網羅する材料の知見がありませんでした。
「今までのユニット保護ケースは、ほとんどが金属や合成樹脂成型品などの単一素材でつくられていました。しかし、ヒアリングを通じてわかったのは、単一素材では市場で求められている多機能性をクリアできないということでした」(B氏)
ヒアリングを始めて数日たったころ、Y社の競合メーカーもこのような新規プロジェクトに向けて動き出している、とのニュースがB氏の耳に入ってきました。しかし、B氏をはじめとするプロジェクトメンバーは焦るばかりで、具体的な案を出せずにいました。
課題のポイント
Y社が製造するユニット保護ケースのほとんどは単一素材で構成されていた
市場から求められているのは多機能性をもつ材料だったが、Y社には知見がなかった
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