ヒーター建設会社 S社 設計部

雪下ろしの必要がない「無落雪屋根」
どこに雪庇が出来るか、事前予測が難しい施工課題を後付け設置で解消

降雪量が多い地方では陸屋根と呼ばれる平らな屋根が主流となっている。これは無落雪屋根とも呼ばれていて、屋根に積もった雪を自然処理し隣家に落ちることがないため、雪下ろしの作業が不要で、除雪作業時の転落事故や落雪による怪我を防止する目的がある。

課題

無落雪屋根の雪庇対策、しかし事前予測が難しくて…

建設会社S社に、ある時、複数棟の公共施設を建設する案件が入りました。建設予定地は雪の多い地域であったため、設計部のN氏は、安全性を考慮した積雪・雪庇対策を検討しました。

「最近のトレンドを踏まえて、無落雪屋根を採用することはすぐ決まりました。しかし雪庇がどの部分に起きるかは、実際その場所に建物を建ててみないと分かりません。建設前に予測することが、非常に難しかったのです」(N氏)

屋根へのヒーター埋め込みには、思わぬリスクが…

N氏らが部内で議論を続けた結果、屋根の縁部分にあらかじめヒーターを埋め込む方法が挙がりました。しかしようやく可能性を見出したこの対策にも、リスクがあることが分かったのです。
「屋根の縁に埋め込んだヒーターが故障した場合、修理対応がとても大変だと聞きました。実際、修理時に屋根を傷つけてしまうなど、クレームにつながってしまったそうです」(N氏)

さらに、雪庇発生箇所の事前予測が難しく、あらかじめ屋根の縁にヒーターを設置することも困難です。N氏らは情報収集を進めましたが、なかなか具体的な解決策は見つかりませんでした。

課題のポイント

  • 豪雪地域に公共施設を建設するにあたり、雪庇発生箇所に対策を施したい

  • 屋根を傷つけないよう、故障時の修理対応を容易にしたい

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