ヒーターエンジニアリング会社 K社 設計部門

ヒーターで油脂成分の流動性を保ちたいが、うまく巻き付けることができない…
高い柔軟性で一定温度を保てた!生産性低下の危機を救った手段とは?

食品プラントや化粧品プラントでは、製品や原材料に含まれる油脂成分が製造ラインの圧送パイプ内で固まらないように、パイプにヒーターを巻き付ける対策をとっている。

課題

圧送パイプを温めるも、メンテナンス費用がかさみ、生産性も低下してしまい…

食品工場のお客様から、圧送パイプ内を流れる油脂成分について相談を持ちかけられたK社のエンジニアU氏は、対応に追われていました。

内容は、気温が下がる冬場になると圧送パイプ内の油脂成分の流動性が低下してしまい、生産に支障をきたしているというもの。お客様側でも圧送パイプにヒーターを巻いてみるなど、対策を取っていたものの十分な効果がでていませんでした。また、圧力計の異常発生時には一時的にラインを止めることになるため、生産性が落ちるなど、社内でも問題になっていたのです。

「実はお客様の工場では、油脂成分の流動性の低下の多くがバルブやフランジで発生していました。複雑な構造の部分に、ヒーターを適切に巻き付けられていなかったので、いくら温めてもパイプ内の油脂成分がスムーズに流れず、完全な問題解決にはなっていませんでした」(担当者U氏)

排熱利用を検討するも、施工期間やコストがネックに…

他の手段でパイプを温める手段はないものかと、U氏が情報収集を続けたところ、ボイラーの排熱を利用した事例を見つけました。これならパイプ全体を温められると考え、排熱をパイプのところまで引き込む施工方法や費用をまとめ、早速提案を行いました。しかし、想定よりも費用が高く、施工期間も長いことが理由で、採用には至りませんでした。

短期間に想定内のコストでバルブやフランジを温め、油脂成分の流れを円滑にする。妙案がなかなか浮かばなかったU氏は、途方に暮れてしまいました。

課題のポイント

  • 油脂成分の流動性を上げるために、圧送パイプの適所を適切に温める必要がある

  • 排熱利用の場合、施工期間、コストが想定よりも高い

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